3D形状分類
弊社が世界に先駆けて開発した3D形状分類の技術について、ご紹介します。
3D形状分類とは
3D形状分類は入力された3D形状をあらかじめ定義されたクラスに分類する作業の事を言い、弊社は世界に先駆け3D形状分類を実行する3次元AIモデルを開発しました。
たとえば製品に必ず含まれるボルト、ねじ類を分類するとします。
ボルトの形状全体を見て分類もできますが、ボルトの特徴はボルトヘッドの形状であるため、ここではボルトヘッドのみで分類します。
形状の特徴をできるだけ損なわない3D畳み込み技術を使用していますので、形状の一部分に注目しても、全体形状を俯瞰しても分類が可能です。
3D形状分類のトレーニング
ボルトののAIモデルのトレーニングには、以下の図のように、あらかじめ定義されたクラス名(Round Head Minusなど)のラベルの付いた教師付きデータを用います。
3次元AIモデルは、クラス毎に3次元CNNでボルトヘッドの特徴量を抽出し、トレーニングを行います。
3D形状分類のデモサイトのご紹介
3D形状分類のデモサイトをご用意しています。
デモサイトでは、ボルト、パイプ、マニフォールド形状をクラス分けするAIモデルをお試しいただけます。ボルトはボルトヘッド形状による分類、パイプではパイプ形状全体から分岐数や直管、曲管の識別、マニフォールドでは分岐数を識別します。
3D形状分類の応用
また3D形状分類は、単なるクラス分けだけではなく、他の業務にも利用することができます。
たとえばエンジンなどのアセンブリCADモデルからCAEシミュレーション解析用のメッシュモデルを作成するときに、分類したボルトタイプに従ったCAE結合モデルを自動挿入し、一連のメッシュモデル作成時間を大幅に短縮できます。
エンジンのアセンブリモデルは数百本のボルトが使用され、そのCAE結合モデルの作成に大量の時間を消費していました。
また射出成型用金型、鍛造用金型のNC旋盤用カッターパスを計算するときに、金型モデルからボルト穴形状を識別して全体形状から自動的に削除できます。
ボルト穴はNC加工の後工程で作成されるため、カッターパスの計算前に全体形状から削除する必要があるためです。